猪臥山トンネル清見側から猪臥山（１５１９ｍ）、尾崎山（１３６７ｍ）往復
（日付）２００６年１月２８日（日）
（山域）岐阜県　飛騨市
（メンバー）篠崎純一
（天気）晴れ時々小雪
（タイム）猪臥トンネル入口駐車地発６：３０―猪臥山南尾根取り付７：３０−猪臥山頂上８：４０
　　　　　小鳥峠９：４０―尾崎山頂上１１：４５ー小鳥峠戻り１３：１５ー猪臥山頂上戻り１５：０５　　
　　　　　ー猪臥トンネル帰着１６：０５
（記録）
　高山盆地西側にある猪臥山は、飛騨の低山を代表する山の一つだ。標高が低い割に雪は比較的多い。畦畑集落か
ら小鳥峠経由の長い林道を経て山頂に至るコースは、古くから飛騨の山屋にとって山スキー初心者向けコースとして
親しまれてきた。

　天気予報で今ひとつの天気が予想されている日曜日。今日は低山藪山スキーとしよう。
　古川と清見I.C.を結ぶ新林道の卯の花街道にある猪臥山トンネルから、直接猪臥山に至るルートを探ってみる事にし
た。藪につかまる事はもう覚悟の上だ。
　上手くいけば畦畑集落から登るより、大分早く頂上に至れるだろう。あわよくば欲張って隣の尾崎山も往復するつもり
だった。
　
　朝５時過ぎに起床、いつもの様に準備していつもの様に車を飛ばす。高速道路の無料区間を利用し、６時過ぎには
猪臥山トンネルに着いていた。
　まだ空は真っ暗だ。さすがに地元の低山だけあって近い。都会の通勤時間より早いくらいで山の取り付きについてし
まうなんて、高山に住んでいて有難いと思う。
　これで雪がもっと多ければ、更に様々な飛騨の藪山スキーのネタをチェックできるのだが、今年のコンディションでは
その大部分は藪が多すぎちと使えないのが残念だ。

　とはいえ猪臥山トンネルの入口（古川側から見たら出口）にはスキーに困らないだけの雪はついていた。立派な駐車
スペースもある。ちと安心して、少し空が明るくなりかけたころ車を出た。
　彦谷沿いの小さな沢を渡りながら進む、しばらくしたら地図とおり林道に出た。
　この林道を３０分ほど進むと目当ての猪臥山南側尾根の取り付きに着く。念のためGPSで場所を確認してから尾根
に取り付いた。

　尾根の下半分は予想通り藪が濃い。しかし上半分はスキーに問題ないくらいの疎林だ。これで雪が多い年ならかなり
快適な登路となるだろう。
　頂上近くではガスで視界が悪くなった。それでも多少のアップダウンの後問題なく頂上に着いた。まだ時刻も体も余裕
たっぷりだ。ここはちと欲張って隣の尾崎山も往復しよう。

　頂上北側のパウダー疎林斜面に気持ちよくシュプールを刻む。ちょっと降りて直ぐに目当ての林道がある尾根から、
大分離れて降りている事に気がついた。
　しかし地形は優しい幼木の植林帯だ。そのまま斜めに幾つかの尾根を越えて下っていき、小鳥峠に至る林道に出
た。そこからは一気に小鳥峠まで下る。
　帰りに登り返しとなるが、林道だから藪は無いし何とかなるだろう。

　ここで小鳥峠から尾崎山までのルート選択に迷う。
　主尾根上はアップダウン多く見た目藪が濃そうだ。そこで一旦地図上小さな林道から支尾根を越えて谷筋に降りる事
とした。林道から谷筋に至る斜面はとてもスキーに適さない藪だが、谷に下りればまあまあの疎林だった。

　何回か小沢を慎重に渡り、少しでも藪が少ない地形を探す。地図をよく見ながらできるだけ頂上最短コースを選択し
た。
　それでも藪ラッセルに意外に時間がかかり、頂上に着いたのは昼近くだった。これから来たコースを引き返すのかと
思うと気が重い。このまま古川に直接下りたほうがずっと早いのは分かっていたが、車が置いてある事を思うとそうも
行かない。

　というわけで恒例藪スキーで再び小鳥峠を目指し滑り降りた。
　路に迷う時間的余裕は無いので着た路をできるだけ忠実にトレースする。これで雪がもっと多ければもっと楽しいの
にと思いつつ、それでも所々で快適スキーを楽めた。

　小鳥峠から猪臥山への林道登り返しが、今日の最も辛い所だ。素敵な粉雪斜面を見つけても下りで利用できないと
思うと尚更辛い。できるだけ上手に林道ショートカットしながら登るが、それでも上半分はやや深いラッセルでペースが
上がらなかった。

　天気は回復し、今日２度目の猪臥山頂上では視界が利く。周囲飛騨の低山チェックも怠り無く行った。
　やや気温が下がってきたので、雪が軽くなり猪臥山からの滑降は快適だった。
　尾根の下半分は藪スキーとなるが、概ね問題なく彦谷の林道に着く。後はトレースを伝って戻るだけだ。

　このトンネルから猪臥山のルートは、雪が多ければ猪臥山頂上への最短ルートになると思う。　
　今日は尾崎山まで足を伸ばしたので予想以上に時間はかかったが、一つまた近場の山スキーコースのコレクション
が増えた様で嬉しい。