あわすのスキー場から鍬崎山往復

（日付）２０１１年３月１９日（土）

（山域）立山周辺

（メンバー）篠崎

（天気）晴れ

（タイム）あわすのスキー場発５：１０→大品山８：３０→鍬崎山頂上１１：００→あわすのスキー場戻り１２：５０

（道具）板：Ｋ２ポンツーン。靴：スカルパＴ２Ｘ。ビンディング：スイッチバック

（記録）

　今週末は待ちに待った楽しい３連休のはずであった。泊りがけ山スキーだって可能かもしれない。しかし3月
11日起きた東北関東大震災によってその楽しい気持ちは打ち崩された。福島第一原発では今でも放射能が大
気に放出されている。今現在塗炭の苦しみを舐めている被災者の方もみえる。こんな事で楽しい山スキーに出
かけて良いものか多いに迷う。

　しかし山スキーハイシーズンの３連休なんて、なかなか考えられない貴重なチャンスだ。わざわざその為に高
山には有難い代務先生もみえてくれいてる。原発事故関連や被災ニュースは気になるが、何もしないで自宅に
篭っている方がストレス貯まり、後から後悔するに違いない。結局僕は山スキー出動する事に決めた。

　しかし地震が気になるし、ガソリン節約の為にも近場限定で日帰り登山にしよう。と言う訳で最も好天が予想
される土曜日は、立山山麓鍬崎山を目指す事にした。

　医院から直接車を飛ばして、スキー場脇に駐車させていただく。まだ暗いスキー場斜面を登りゲレンデトップ
からトレースのある小尾根に取り付いた。痩せ尾根を通過し導水菅を横切ると、小さな貯水池ダムが現れた。
貯水池に落ち無い様に慎重に通過する。大品山への斜面をトレースに助けられて登っていく。大品山から鍬崎
山がでっかく見えてモチベーションが上がる。ここから一旦１００ｍ近く下ってコルに出た。

　上部に先行２人パーティーが見える。今日は彼らのつけてくれたトレースのお陰で随分と楽する事ができた。
標高1550m地点で追いついてラッセルのお礼を言う。標高1745mの小ピーク手前で雪庇の痩せ尾根に出た。ど
うやらここの突破が鍬崎山山頂への最大の核心部になりそうだ。僕がモタモタしている内に先行富山パーティ
ーが右側へトラバースルートを作ってくれた。ここは雪が安定していない冬場はかなり危険な箇所になるだろ
う。富山パーティーに重ねて感謝する。

　1745mピークを越えると、後は比較的容易な尾根が頂上まで続いていた。頂上付近はややクラストしていたが
楽しい登高に大満足する。やはり来て良かった。頂上から見る薬師、立山の景色は正しく驚きの大展望だっ
た。これだけの展望台はそうは世間に無いだろう。とはいえ雪が腐りだす前に滑降も済ませたい。そそくさシー
ルを外し、お楽しみの滑降に移る。

　好天下の頂上滑降は素晴らしいの一言だった。所々で谷筋に入り、十分立派なパウダーをいただく。懸念の
1745mピークは上手くかつ楽しく巻いて滑る事が出来た。大品山への登り返しもちょうど良い滑降のアクセント
になる。貯水池上部の滑降は滑落に十分注意して、慎重にターンを刻んだ。導水菅から一気にスキー場まで滑
り込み、最後は近くの温泉で感動豪快山スキーを締める。