111230 計画性が無さ過ぎる輝山斜め南北縦断

　昨日の仕事を頑張った事と、強力な代務先生が高山までみえてくれている関係で、今日は早出して近場山ス
キーに行ける様な雰囲気になってくれた。

　折角の年末休みである。各種用事は不義理して、今日も朝早くから山に出かける事にした。とはいえ時間は
無いから場所は定番の輝山にする。まだ本格的山スキーシーズンは始まったばかりだし、足慣らしにはちょうど
良いだろう。

　午前5時に医院を出て、まだ暗いうちから輝山南尾根に取り付く。通いなれた尾根だし、雪も今日はたっぷり
だ。

　ポンツーンの威力も有り、まだ朝の時間帯に頂上に立つ事が出来た。気温も低いしこれはパウダーいただき
だと思う。このまま南尾根を引き返せば良かったのだが、ここで欲が出て北面斜面に滑り込んでしまった。帰り
は熊牧場からバスで戻ろうと思う。

　しかし山を甘く見てはいけない。GPS頼りにグングン標高を下げたら狙った尾根の一本東側尾根に入ってしま
った。考えてみたらここで方向転換し平湯温泉に下れば正解だったのだが、そのまま気にせず尾根から別の沢
筋に下ってしまう。最下部は高原川本流に出て冷や汗をかいた。

　幸い雪はしっかりついていたので、多少の難場は雪を使って突破できたが、滑降も余裕が無かったし、反省
点の多い山行になってしまった。

　オマケに熊牧場のバス停でバスを待っている最中に、財布を車に置き忘れた事に気づく。さすがに大の大人
がバスを待たせて財布を取りに行く事はできない。仕方ないので平湯のタクシーを呼んで、タクシーで平湯トン
ネル入口の車デポ地点まで戻った。タクシー代3000円が高くついたが、無計画山行の授業料だと思えば仕方
ないだろう。

　結果的にはきちんと昼過ぎに医院に戻る事ができたが、あまりにも計画性の無い山行に、行き当りばったりも
いい加減にしないといけないと反省している。

　　輝山南北縦断

（日付）２０１２年２月１日（水）

（山域）平湯周辺

（メンバー）篠崎

（天気）吹雪もしくは雪

（タイム）国道158号路側駐車帯発４：１５→輝峰頂上６：１５→滑降→福地温泉９：００→ガーデンホテル濃飛バ
ス９：１７→殿下平戻り９：４０

（道具）板：Ｋ２ポンツーン。靴：スカルパＴ２Ｘ。ビンディング：スイッチバック

（記録）寒波に低気圧が来て山は吹雪の予報が出ている。きっと山には素敵な粉雪が積もったに違いない。許
された時間は水曜午前の僅かな時間しかないが、こんなパウダースキーデイに出かけない訳にはいかない。性
懲りもなく深夜に起きて今日も車を平湯に向けて走らせていた。目指すは定番の輝山とし、南面から登り北面
に下るというラインを設定した。駐車地までの帰りの足には定期バスを使う事にする。何とか朝一番のバスに間
に合うように福地温泉まで降りたい。珍しく計画的？にバスの時刻も予め調べておいた。

　という訳でまだ暗闇の南尾根をせっせと登る。多少のトレースが残っていて大いに助かった。横殴りの吹雪で
かなり寒い。しかし風はどちらかと言うと追い風で、グングン標高を稼げる。登りだして2時間で頂上に着いた。
まだ真っ暗だ。

　しばらく北尾根への降り口を探して、ウロウロする。トレースがあるぞと喜んで辿ると元の頂上に戻ってしまっ
た。なんて事だ。これは行かんともう一度進むがまた頂上に戻る。リングワンダリング2回転だ。

　まるでパニック映画の一場面みたいだと思う。こういう時は現代の最新機器を使うしかない。GPSの縮尺を最
大にして正確に北に向かって進む。そうこうする内に明るくなって周囲景色が見えだした。こうなるとこちらのも
ので、シールを剥がすと一気に北面に滑り込んだ。

　しかし前回の失敗に懲りて、ちょっと降りてはGPSを取り出し方向を確認する。時間はかかるが、急がば回れ
作戦だ。ただGPSを取り出す時にジャケットのファスナーの開け閉めで手袋を外すので、凍傷が心配になる。

　しばらく降りると正面に大きく1651m峰が見えだした。ここは慎重に左側から巻く。1651m峰を超え細い尾根を
辿ると、遠くに福地温泉らしき湯けむりが見えだした。後は素敵な斜面を選んで滑降を続けるだけだった。尾根
の末端から舗装道路に飛び出す。温泉街は大雪と戦っていて、除雪作業の真っ最中だった。スキーを担いでガ
ーデンホテルのバス停まで歩く。しばらくの待ちで高山行き濃飛バスが時刻表通りに走って来た。他の乗客の
冷たい？視線に耐えながら、雪まみれの身体でバスに乗り込む。