新穂高温泉から弓折岳

（日付）２０１３年１月６日（日）

（山域）飛騨山脈南部

（メンバー）篠崎

（天気）曇りたまに晴れ間

（タイム）新穂高温泉４：５０→秩父沢の橋手前６：５０→弓折岳頂上１１：００→滑降→新穂高温泉戻り１２：４５

（道具）板：Ｋ２ポンツーン１８７ｃｍ。靴：スカルパＴ２Ｘ。ビンディング：スイッチバック

（記録）日曜未明の臨時業務をこなし、2度目睡眠もｿｺｿｺに車を新穂高温泉に走らせた。

　正月早々荒れ模様だった天気もやっと一段落ついてくれた様で、今日の冬型は緩んでいる。土曜日は晴れて
いたので正月の大雪も少しは落ち着いてくれただろう。僕のﾃﾘﾄﾘｰ？の飛騨山脈南部なら森林限界越えの豪
快ｽｷｰを楽しむ事ができるはずだ。そう思うと寝不足なんて気にしていられない。

　新穂高温泉の無料駐車場に車を停めて歩き出す。幸運な事に左俣林道にﾄﾚｰｽがあった。何といっても単独
林道ﾗｯｾﾙは楽でない。ﾄﾚｰｽのお陰で登頂の可能性も高まりﾓﾁﾍﾞｰｼｮﾝは上がる。秩父谷出合付近で空が明
るくなってきた。

　この付近一帯は雪崩危険地帯なので、できるだけﾄｯﾌﾟｽﾋﾟｰﾄﾞで進む。小池新道の登り付近でﾄﾚｰｽは消えて
なくなった。ここから先は我慢の単独ﾗｯｾﾙになるが、帰りにﾊﾞｰｼﾞﾝｽﾉｰを楽しめると思えば元気も出る。

　黙々と標高を上げていると、自分の後に一本のﾄﾚｰｽが出来上がる。前はただの白い斜面が待つ。これは何
て気分が良いと思う。鏡平への谷筋に入り、傾斜の緩い所を選びつつ、できるだけ弓折頂上への最短ｺｰｽを取
った。上部に上がるにつれて傾斜が増したため、右の稜線側に移る。頂上直下で一部ｸﾗｽﾄ気味の急斜面が出
た。ここのﾜﾝﾎﾟｲﾝﾄだけｱｲｾﾞﾝに変えて突破する。その部分を越えると頂上はすぐ目の前だった。

　それまで豪華な景色を楽しめていたのだが、頂上付近だけｶﾞｽがかかり展望が無い。しかし滑降には問題な
いほどの視野は確保できている。これからの豪快滑降を思うと、もう気持ちﾜｸﾜｸだ。今日のｺﾝﾃﾞｨｼｮﾝなら雪崩
の心配はよほど少ない。頂上から谷筋に一気に飛び込んだ。飛ぶ様な時間を思う存分に楽しむ。雪崩危険地
帯も一気に越え、あっと言う間に林道部分まで降りていた。

　林道に出ると再度ﾄﾚｰｽが現れた。ﾊﾞｰｼﾞﾝｽﾉｰを頂き林道部分だけﾄﾚｰｽに助けられるなんて、なんて美味し
いﾊﾟﾀｰﾝだと思う。ﾜｯｸｽ塗り治し、左俣林道を一気に飛ばす。後は新穂高温泉の源泉かけ流し湯が待っていて
くれる。